「土間のある家って余裕があっていいですよね!」
とよくいわれることがあります。我が家では、夫のサーフィンボードを持ち込んで洗うためと、私の愛犬が濡れても大丈夫な場所を確保したかったので土間のスペースを取って設計していただきました。
意外にも、土間は結構便利なので詳しく紹介したいと思います。
土間とは

土間とは、玄関から出たタイル張りアプローチのことで、靴を履いたまま作業ができるスペースとしても利用可能な空間のことをいいます。注文住宅では土間のある空間を依頼することができます。
アウトドア好きな方や、作業スペースが欲しい方は土間スペースを考慮した設計についてハウスメーカーなどに相談してみてください。では、具体的に土間を生活空間に取り入れた例を見てみましょう。
1. 伝統的な美しさとモダンなデザインの融合

土間は日本の伝統的な住宅に見られる特徴的な空間であり、現代の住宅にもその美しさと機能性を取り入れることが増えています。土間は靴のまま移動ができるので、玄関としての機能だけでなく、生活のさまざまな場面で活用できる多目的スペースとして重宝されます。
2. 見せる収納で利便性を兼ね備えたデザイン

土間は靴や傘、アウトドア用品、自転車などの収納に適しており、家の中の整理整頓に役立ちます。また、収納棚やラックを設置することで、さらに効率的にスペースを利用することができます。
3. 自然とのつながりを重視したデザイン

土間は屋外と屋内をつなぐ中間的なスペースであり、自然との一体感を感じることができます。植物を置いたり、窓を大きく取ったりすることで、庭や外の景色を楽しむことができます。プランターなどでの野菜作りやイチゴなどの夏場の日差しに弱い苗作りにも最適です。
4. 通気性の向上
土間は通気性を高める役割も果たします。特に夏場は風通しを良くすることで涼しさを感じることができ、快適な居住空間を保つことができます。タイルやコンクリートの床なのでひんやりしていて大型犬や猫などが夏場に涼む場所にもなりますし、サーフボードやウェットスーツなど、濡れてしまった道具を置いても大丈夫です。
5. ライフスタイルに応じて変化する利用方法
土間は多目的に利用できるスペースとして、さまざまなシーンで活用できます。家族の成長やライフスタイルの変化に応じて、柔軟に用途を変えることができるのも魅力の一つです。
例えば、子供が小さい時はプール遊びに、成長してきたらキックボードの練習に、学校で部活が始まると素振りなどの基本練習に、子供が独立するとゴルフのパッド練習に など雨の日でも多用途で使うことができて便利です。
土間の価格っていくらぐらい?
土間コンクリートの価格は、施工面積、地域、使用する材料、施工方法によって異なります。2024年の土間コンクリートの価格について、以下の情報をまとめました。
土間コンクリートの価格
- 一般的な単価: 土間コンクリートの施工単価は、1平米あたり6,500円から12,000円程度です。この価格には、土の削り取り、砕石敷き、ワイヤーメッシュ敷き、生コン打設費用などが含まれます15。
- 駐車場の場合: 車2台分の駐車場を土間コンクリートにする場合、費用は約46万円から72万円が一般的です。施工単価は1平米あたり1万円程度とされています14。
価格変動要因
- 地域差: 地域によって材料費や作業効率が異なるため、価格に変動があります。生コンクリートの価格は、地域によって20,000円から30,000円程度の間で変動します418。
- オプション工事: 例えば、玉竜目地やレンガ目地などの付帯工事を追加する場合、それぞれ1メートルあたり1,200円から4,500円程度の追加費用が発生します15。
材料費と施工費の内訳
- 材料費: 土間コンクリートの材料費は、使用するコンクリートの種類や強度、施工面積によって異なります。例えば、100平米の場合、材料単価は150,000円で、平米単価は700円です26。
- 施工費: 施工費用には、土の削り取り、砕石敷き、ワイヤーメッシュ敷き、生コン打設などの工程が含まれます。これらの費用は、地域や現場の状況によっても変動します37。
地域差による価格の違い
地域によっては、土間コンクリートの需要が高い場合、価格が上昇することがあります。逆に、需要が低い地域では価格が抑えられることがあります。また、都市部では人件費が高くなる傾向があり、その結果、施工費用も高くなることがあります416。
これらの情報を基に、土間コンクリート施工を計画する際には、地域や具体的な施工内容に応じた見積もりを取得し、詳細な打ち合わせを行うことが重要です。
土間の利用方法
1. 玄関スペース

土間の最も基本的な利用方法は玄関スペースとしての活用です。靴の脱ぎ履きがしやすく、来客を迎える場所としても適しています。おしゃれなインテリアや収納家具を配置することで、より機能的で美しい空間に仕上げることができます。
2. 収納スペース

土間に収納棚やラックを設置し、アウトドア用品や掃除道具、靴などを整理整頓することで、家の中がすっきりと片付きます。特に家族が多い場合や趣味の道具が多い場合には便利です。
3. リラックススペース

土間をリラックススペースとして活用するのもおすすめです。このように椅子やベンチを置き、植物を飾ることで、自然光を感じながらリラックスできるリビングのような空間を作っている注文住宅を見学したことがありますが、とても美しく人生が豊かになるようなスペースでした。窓際に読書スペースを設けるのも良いアイデアです。
4. 作業スペース

DIYや農業などの作業スペースとして土間を利用することもできます。ガレージから家につながるように同線を確立し、途中に着替えるスペースを設けることでどんなに土埃などがついても家の中が汚れません。作業台や収納棚を設置し、工具や材料を整理することで、効率的に作業が進められます。作業後の片付けも楽になります。
5. 子供の遊び場
土間は子供の遊び場としても適しています。子供のころはどろんこ遊びが大好きで、家の中まで汚し勝ちですが、外で遊んだ後の汚れた靴や道具を気にせずに持ち込めるため、親にとっても安心です。マットを敷いたり、おもちゃを収納するスペースを設けたりすることで、安全で楽しい遊び場が作れます。
土間コンクリートの耐久性とメンテナンス方法
土間コンクリートは、その耐久性とメンテナンスのしやすさから、住宅や商業施設の外構に広く利用されています。以下に、土間コンクリートの耐久性とメンテナンス方法について詳しく説明します。
耐久性
- 高い耐久性: 土間コンクリートは非常に耐久性が高く、法的には約15年の耐用年数が定められていますが、実際には30年ほど保つ例もあります23。
- アスファルトよりも頑丈: アスファルトの法的耐用年数が約10年であるのに対し、土間コンクリートはそれよりも頑丈で、場合によっては20年から30年程度保つことがあります2。
メンテナンス方法
- 定期的な点検と修理: ひび割れや損傷を早期に発見し、エポキシ樹脂やモルタルを使用して補修することが重要です4。
- 防水処理: コンクリート表面に防水剤を塗布し、水分の侵入を防ぐことで劣化を防ぎます。防水剤は2〜3年ごとに再塗布することが推奨されます4。
- 定期的な清掃: 高圧洗浄機を使用して、少なくとも年に一度は表面を清掃し、汚れや苔の成長を防ぎます4。
- 荷重の負荷調整: 重い車両や機器の使用を避け、設計荷重を超えないように管理します4。
- 排水管理: 排水システムを適切に管理し、水はけを良くすることでコンクリートの劣化を防ぎます4。
これらのメンテナンス方法を実施することで、土間コンクリートの持つ耐久性と美観を長期間維持することができます。
まとめ

土間はその伝統的な美しさと多機能性から、現代の住宅にも取り入れる価値がある空間です。収納スペースとして、リラックススペースとして、作業スペースとして、さらには子供の遊び場として、さまざまな用途に応じて柔軟に活用できる点が魅力です。家の中に土間を設けることで、より快適で豊かな生活を実現することができます。