スーモのフリーマガジンで戸建て(こだて)を「とだて」と読み間違がっていたことを知った私。遅。
この記事では「戸建て」について徹底解説します。
戸建てとは?

「戸建て」とは、一戸建て住宅の略称で、土地の上に建てられた住宅のことをいいます。
庭や駐車場が付いていることが多く、自由度が高い家づくりが可能です。
戸建てのことを「一軒家」と表現する時もありますが、戸建てと一軒家では多少ニュアンスの違いがあります。
戸建ては一戸に一家族が住んでいるのに対し、一軒家は家族以外の親戚などが一緒に住んでいるイメージとして認識する人が多いようです。また、一戸建てが木造ないしは鉄筋、鉄骨などで建てられた一戸の住宅という大きな定義であるのに対し、一軒家は隣がひしめきあわずにゆったりと建てられた家という印象です。
戸建て住宅とマンションの違い

住宅の購入を考える時、一戸建て派とマンション派に分かれると思います。
戸建て住宅とマンションは、生活スタイルや価値観に大きな違いがあり、それぞれにメリットとデメリットが存在するため、自分のライフスタイルや将来の計画に合わせて選択することが重要です。
住環境とプライバシーの比較

戸建て住宅
戸建て住宅では、隣家との距離が確保されているため、プライバシーが保たれやすく、騒音が出ていないかと心配したり、聞きたくない音に悩まされるということも少ないです。また、庭や駐車場も、マンションとは違って自由に利用できます。
マンション
マンションは、同じ建物内に複数の誰かが住んでいるため、どうしてもプライバシーが制限されることがあります。最近のマンションでは防音対策がしっかりしているところも多くなったとはいえ、子供の足音やペットの鳴き声、たばこのにおいなどで隣人から苦情がくることもあり、注意が必要です。
管理とメンテナンス の違い

戸建て住宅
戸建て住宅の維持管理は、基本的に所有者自身が行う必要があります。屋根や外壁の修繕、庭の手入れ、電気や水道のメンテナンスなど、全てが自分の責任となります。急な故障や外壁の劣化などで思わぬ出費になることも考えられます。 その反対に、自分のペースで好きな時に修繕やリフォームができるというメリットがあります。 私は子供がアレルギーに悩まされていましたので、天然素材の塗り壁にこだわったところ、住み始めてからは快適に過ごすことができるようになりました。
マンション
マンションでは、共用部分の管理は管理組合や管理エントランスや廊下、エレベーターなどの共用スペースの清掃や修繕も含まれます。そのため、個別に対応する手間が少なく、管理が楽です。その管理のために前もって修繕積立費が毎月引き落されますが、マンションの共用部分の修繕と管理に充てられるため、居住空間のお風呂やキッチンなどの設備の修繕は、また別に積み立てる必要があります。
建設時の自由度について

戸建て住宅
戸建て住宅では、建物の外観や内装の変更、増改築など比較的自由に自分たちのライフスタイルに合わせて住まいをカスタマイズできる点が大きな魅力です。上の画像のように、ドアとサッシを自分の好きな色に塗り替えることも可能です。近所のご高齢の夫婦の方は思い切って自宅を介護用コテージのように建て替えていました。ベッドから見晴らしのよい景色が見えているようで、快適な生活を過ごされています。
マンション
マンションでは、共用部分の利用や改築には決まりや制限があります。規約によっては、ペットの飼育や大規模なリフォームは不可となり、自分の思い通りの生活ができるかどうかは購入前に確認する必要があります。しかし、建材を決められた中から選ぶので、こだわりがないという方や、投資物件と考えている方はマンションのほうが楽といえます。
共有施設が充実している場合もありますが、共用部分の工事費が上乗せされた形でのマンションの購入金額となり、必要ないと思っても、そのコストを削ることができません。
私は最初に購入した新築マンションの共用部にはキッズスペースとプールとジムがありましたが、プールの管理費用が思ったよりも高額で、プールを利用しない私たちにとっては大きな負担となりました。
立地と適応性

戸建て住宅
戸建て住宅は、郊外や地方に多く見られます。 敷地面積が広く、自然環境が豊かな場所が多いため、静かで落ち着いた生活を送ることができます。その反面交通面での利便性には欠け、通勤時間も考慮する必要があります。かといって、都市部に近い場所に戸建て住宅を建てるとなると、土地の価格が高くなるため、予算に応じた選択が必要です。また、戸建住宅は、土地も同時に所有するため、将来的な資産価値が見込まれる可能性があります。 土地の価値は時間とともに変動しますが、最近では建材も高騰しており、中古物件の需要が増しているため、条件を満たせば売却も可能です。
マンション
マンションは、都市部やその周辺に多く存在し、駅や商業施設へのアクセスが便利なことが多いです。特に都市部のマンションでは、生活に必要な施設が徒歩圏内に揃っていることが多く、日常生活が非常に便利です。 私が転勤先で購入した新築マンションは駅から徒歩10分の場所にありました。利便性に優れているという点もよかったのですが、売却の際に駅から遠い1軒目とは雲泥の差で高く売れました。しかし、築5年以上経ったマンションは、建物の老朽化や周辺環境の変化によって、徐々に資産価値が低下することがあります。 マンションを購入する際は一応売買する時のことも念頭に入れることをおすすめします。
自由な設計

リフォーム
戸建て住宅の中でも、注文住宅の場合は設計の段階から自分たちの希望をすべて反映させることが可能です。
また、将来的に家族構成やライフスタイルが変わった際にも、リフォームや増改築を自由に行うことができます。マンションでは、共用部分を変更することはできないため、購入したマンションのすべてを自由に住まいをカスタマイズすることはできません。 また、ペットの飼育が禁止されているマンションも多く、飼い主にとっては大きな懸念となります。
広い敷地と庭
戸建て住宅の多くには、庭や駐車場が付いています。ガーデニングや家庭菜園、子どもの遊び場として活用できるため、アウトドアを楽しむことができます。郊外の一軒家の場合は、煙を気にする必要がないため、薪ストーブを設置している家も見られます。また、ピザ窯でピザやパンを焼いたり、プールやバーベキューなども制約なくできますので、大人数でパーティをしたい方にはおすすめです。
プライバシーの確保
隣家との距離があり、生活音のトラブルが少ないため、プライバシーが守られやすいです。自分たちだけの空間で、時間を過ごすことができます。 私は二度のマンション生活で、子育て中の生活音に対するストレスはかなり高くなると感じました。子供の足音や鳴き声で何度も隣人から苦情がきてもすぐには引っ越せませんし、壁を隔てた隣に住む人がどんな人なのかを事前に判断できないこともマンションに住むことをやめる理由のひとつとなりました。
戸建て住宅のデメリット

高い費用
戸建て住宅を建てるためには、土地の購入費用や建築費用が必要となり、ローンの頭金などの初期費用などを考慮して資金計画をする必要があります。
特に都市部では土地の価格が高いため、予算に大きな影響を与えます。 また、建材などの相場は日々変動していますので、円安などの影響を受けると建材価格が跳ね上がるため、その分価格が高騰していきますので注意が必要です。住宅ローンについても同様のことがいえます。私の両親は住宅ローンが7%の時に戸建て住宅を建てたので、あと10年後に建てれば2,000万ほどの違いがあったと嘆いていました。
防犯対策の必要性
戸建て住宅は、敷地が広く、外部からのアクセスが容易なため、防犯が必要です。 防犯カメラやセキュリティシステムの設置など、追加の対策が必要となることもあります。
マンションには、オートロックや監視カメラ、コンシェルジュサービスなどの防犯が実施されている場合が多く、セキュリティ面で安心です。マンションでは、個々との距離が近いため、コミュニティが形成されやすいです。 子ども同士の交流や、共用スペースでのイベントなど、近隣との関係が見えやすい環境です。しかし、家族ぐるみで集まったり地域のコミュニケーションをはかる機会は、意外にマンションではなく、戸建てのほうが多く、地域全体で助け合う精神もつちかわれていきます。
立地による不便さ
戸建て住宅は、郊外や地方に建てられることが多いため、都市部へのアクセスが不便な場合があります。通勤や通学などで日常生活において不便を感じることがある場合は事前に購入希望物件のある現地に行って確かめた方がよいでしょう。
私が住んでいたマンションは子供の通学時間が10分だったのに対し、戸建て住宅に引っ越したことで1時間半になってしまいました。進学するまでは車での送り迎えをすることになりましたが、かなりの時間を送り迎えに費やしたという記憶があります。車での送り迎えの時に子供とたくさん話すことがでたので、それはそれで良い思い出となりました。
管理は全て自己責任
戸建て住宅の周辺でもし、蜂が巣を作ったら、その責任は家主にあるため、素早く駆除しなければなりません。木が隣の家にかかってしまえばすぐに切らなければなりません。このように、たとえ家の周囲で起こった事象でも、家主は自力で対処する必要がありますので、それらの業者はあらかじめ連絡先を控えておくとよいでしょう。
一方、マンションでは、共用部分の管理やメンテナンスは管理会社が行うため、自分たちで行う必要がありません。手間がかからず、忙しい方や高齢者にとっては大きなメリットとなります。 私が購入したマンションはどちらも24時間捨てられるゴミステーションが完備してありました。ごみがいつでも捨てられるのは管理人の方が毎日お掃除を徹底してくださったおかげなので、非常にありがたかったです。
戸建てを選ぶ際の重要ポイント

戸建て住宅を建てる際には、まずは予算を確認しましょう。 土地の購入費用や建築費用だけでなく、将来的なメンテナンス費用も一応考慮する必要があります。
戸建て住宅は土地と共に資産として認識されるため、将来的な価値の維持や向上にも関心が高い方に選ばれることが多いです。
戸建てについてのまとめ

戸建て住宅は、一つの建物に一家庭が住めるように設計された住宅のことで、隣家との距離が確保されており、プライバシーが守られやすいです。また、騒音トラブルが少なく、家族だけの空間を楽しむことができます。庭や駐車場が付いていることが多く、自由に利用できるスペースが豊富です。メンテナンスや管理はすべて個人が行うことになりますが、その分自分の土地や家に愛着がわくことでしょう。セキュリティはホームセキュリティなどを利用することで、高い安全性を保つことも可能です。
戸建て住宅を検討している方は、モデルルームや建材のショールームなどを見学して、理想のお家に関するイメージをつかんでみてください。